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柴本 泰照; 久木田 豊*; 中村 秀夫; Park, H. S.*; 安濃田 良成
Proceedings of 8th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-8) (CD-ROM), p.12 - 0, 2000/00
溶融金属と冷却材の相互作用(MFCI)時には、冷却材の蒸気が大量に発生するが、蒸気生成速度によって蒸気爆発になる場合と爆発に至らない場合がある。後者は穏やかなMFCI事象と呼ばれ、本研究ではその現象解明研究の一環として、高温の溶融金属中にジェット状に注水する体系についての基礎研究を行っている。これまで、このような研究例は限られており、特に、多くの溶融物は可視光には不透明なため、その中の水の挙動を可視化することは困難であった。そこで本研究では、高速度撮影中性子ラジオグラフィ(NRG)を利用することで、可視化に対する問題を解決するとともに、発生蒸気量や水ジェット貫入深さ等について定量計測を試みた。実験では、あらかじめ試験容器内に高温の溶融金属を満たしたところに室温の水ジェットを注入した。その結果、より高温のメルトに注入させた方が、蒸気発生量がより少ない結果となった。これは、高温の場合、水/溶融金属の界面上に安定な蒸気膜が形成され、これが伝熱の阻害に寄与し、蒸気発生が少なかったためと考えることができる。